京都醸造は創業以来造り続けてきた定番セゾン「一期一会」を従来の要冷蔵から冷暗所での保管が可能な商品へと変更する。9月末以降出荷分より順次切り替えとなる。
同商品は同社の看板商品で、バランスの取れた味わいと食事との相性の良さが特長。果実味とスパイシーさを併せ持つベルジャン酵母の風味が、ホップ由来の柑橘やハーブと自然に調和しており、爽快でドライな飲み口は魚介料理、鶏肉料理、スパイス料理、フライなど幅広い料理と好相性となっている。
同社は2月、定番3種を刷新する際に、一期一会をより本格的なセゾンに近づけるために「缶内二次発酵製法」へと変更。発酵を終えたビールに酵母と糖分を加え、缶の中で自然に炭酸を生み出すこの製法は、時間とともにビールが熟成され、味わいの変化、深化を生むという効果が得られる。また、二次発酵を行うことで、加熱殺菌(パスチャライゼーション)を行わずとも室温で安定して保存できる製品が作ることもできる。同社は、ビールの持つ本来の魅力を損なうことなく、むしろより良い味わいに仕上げ、ベルギービールの伝統に忠実な本格的なビールに仕上げることができるという点で、同製法を理想的な製造法だと考えている。
これまでクラフトビールは「フレッシュさ」を保つために要冷蔵が主流だったが、流通や取扱のしやすさに課題があった。しかし、同社は、創業以来大切にしてきた「まずはビール」という品質至上主義を貫き、加熱殺菌という手法ではなく、時間と手間をかけることで、“フレッシュさ”と“扱いやすさ”を両立させた新しいクラフトビールのかたちを選んだ。
原材料は麦芽(外国製造)、糖類、ホップ。アルコール度数は5%でオープン価格。国の小売店・卸業務店・飲食店、同社オンラインショップで購入できる。
梶原誠司
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