積雪被害で出荷不可になったりんごをお酒に!伊勢角屋麦酒が、ホップ香るシードルを初醸造

シードル商品写真

2021年3月23日、三重県のブルワリー伊勢角屋麦酒から、限定醸造の商品「社長スペシャル 雪りんご Hopped Cider」が発売になりました(出荷は3月26日から)。

伊勢角屋麦酒史上初の試み、シードルをリリース

「社長スペシャル 雪りんご Hopped Cider」は、積雪によって果実が樹上で凍結し市場に出せなくなったりんごを使ったシードル(りんご果汁を発酵させた発砲性のお酒)です。

ビール
伊勢角屋麦酒「社長スペシャル 雪りんご Hopped Cider」
シードルラベル
「社長スペシャル 雪りんご Hopped Cider」ラベル

シードルを醸造したのは伊勢角屋麦酒史上初の試み。「私たちがつくるからには普通のものはやりたくない」と、ホップを加えたホップドシードルに仕上げました。

樹上凍結によって流通できなくなったりんごをレスキュー

このシードルに使われているりんごは、長野県飯綱町産の「ふじ」。各地で記録的な積雪があった2020年12月、同町でも雪が降り、収穫前のりんごの果実に雪が積もって凍結してしまいました。凍結するとりんごは変色するため、市場に出せなくなります。

りんご畑
長野県飯綱町のりんご。2020年12月、果実に雪が積もってしまった…。樹木医でりんご農家でもある神藤裕太さんがTwitterでこの写真を投稿すると、7.8万のいいねが寄せられた。写真は雪りんご Hopped Ciderのパッケージに採用されている
写真提供:神藤裕太さん

飯綱町に住む樹木医でりんご農家の神藤裕太さんは、伊勢角屋麦酒で醸造の修業をした経験がありブルワリーとつながりがあったため、伊勢角屋麦酒を運営する二軒茶屋餅角屋本店の社長・鈴木成宗さんに凍結したりんごの活用を相談。もともとシードルを仕込むことに興味を持っていた社長が果汁の使用を快諾し、「社長スペシャル 雪りんご Hopped Cider」のリリースとなりました。

りんごの味わいとホップの香りが活きるホップドシードル

雪をかぶったりんごは見た目が悪くなる一方で、糖度が増すそう。今回の果汁はりんごを皮ごと絞っているので、醗酵後も果実の華やかな味わいがしっかりと残っています。

りんご果汁
樹上凍結したりんごを皮ごと絞った果汁

ホップはネルソンソーヴィンをセレクト。透明感のある白ワインのような香りが、りんごの味わいにさらに深みを作り出しました。酵母は使い慣れたハウスイーストのアメリカンエールイーストを使用し、りんごの果皮についていた野生の乳酸菌も一緒に醗酵してりんご本来の味わいとホップのアロマが楽しめるドライなシードルに仕上がりました。

仕込みの様子
りんご果汁を使ったシードルの仕込み

フレッシュなりんごのフレーバーとホップのアロマが交錯する、爽やかながらも奥行きのある味わい。積雪に耐えたりんごのおいしさが楽しめるホップドシードルを、ぜひ味わってみてください!

【商品概要】
商品名:社長スペシャル 雪りんご Hopped Cider(ホップドシードル)
標準小売価格:550円(税別)
容量:330ml(ボトル)
アルコール度数:5.0%
IBU:20
原材料:りんご果汁、大麦麦芽、ホップ
使用ホップ:Nelson Sauvin(ネルソンソーヴィン)
ビールスタイル:ホップドシードル(りんご果汁を発酵させた発泡性のお酒に、ホップを加えたもの)

【販売サイト】伊勢角屋麦酒公式オンラインショップ
【関連サイト】伊勢角屋麦酒公式サイト
【関連サイト】日本のクラフトビールブルワリー 伊勢角屋麦酒

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