長野県松本市の松本城公園で毎年9月に開催されていた恒例の地ビールフェスティバル「ビアフェス信州クラフトビールフェスティバルin松本」が今年は中止を余儀なくされたことを日本経済新聞が8月25日付けで報じました。
ビールフェスは松本城と北アルプスの景観を楽しみながら国宝松本城をバックに、クラフトビールと信州の食を味わえることから人気を博し、2014年の開始から3年間で5万人以上を動員しました。そんな人気イベントが中止になった理由は史跡での飲酒に対する捉え方です。
イベント自体は、客への注意を徹底するなど、騒音や酩酊などのトラブルはなかったものの、市役所内では史跡での飲酒への疑問が根強かったそうです。そして今回、公園を管理する同市教育委員会が「飲酒は国宝・松本城の品格を損なう」と実行委員会に自粛を要請したことをきっかけに中止が決まりました。
クラフトビールを楽しんでいるにも関わらず「飲酒は品位が無い」と言われているようで釈然としない方も多いかと思われますが、松本城の利用には「品格が重視されること」が元々明記されており、今回その中に「飲酒・酒類販売を伴うイベントの自粛」が追加、明確化されたということのようです。
人が多く集まるイベントなので、トラブルが起きる前の予防処置なのかもしれません。来年は別会場での開催を提案する方針ではあるものの、公園内での開催に意義があるとの意見も出ており、現段階では未定です。
松本市は年中、日本酒やワインなどの数多くのお酒に関わるイベントが行われている土地です。直近では8月17日~28日まで「松本サマーフェスト2017」というビール関連のイベントが松本城の近隣で開催されています。
飲酒に対する考え方、楽しみ方は人それぞれです。アルコールのCMを自粛するべきという人もいれば、旅行に出かける電車の中で乾杯して楽しむ方もいます。これまでに多くの人を集めたイベントですので、見える景色が変わっても同じように楽しめるかと思います。ビールフェスで一番大事なものはなんと言ってもビールですので、楽しみにしている人がいる限りフェス自体を存続できる形にすることが望まれます。
【参照ページ】松本城ビールフェスが中止 飲酒は「品格損なう」?
【Facebookページ】クラフトビールフェスティバルin松本

平井真理

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