「保護猫・保護犬を知ってもらうきっかけに」東村山DSBが寄付金つきセルツァーをリリース

猫とセルツァー

東京都東村山市にあるブルワリー・Distant Shores Brewing(ディスタントショアーズブルーイング)は、2021年4月、甘酸っぱい味わいのハードセルツァー「桜paw」をリリースしました。このセルツァーは寄付金つきの商品で、売り上げの一部は保護猫活動の支援に使われます。クラフトビールブルワリーと猫、という組み合わせは一見すると不思議。なぜこの企画が立ち上がったのか、「桜paw」を発売した経緯をお聞きしました。

いつのまにか猫派になったブルワーが、保護猫と出会う

Distant Shores Brewing(以下、DSB)のマネジメントを担当している芦川悟子さんは、捨て猫を拾ったり、家に来た野良猫を飼ったりと、もともと猫好き。悟子さんの夫でヘッドブルワーである芦川マイケルさんは犬派でしたが、悟子さんと一緒に愛猫Ciacoちゃんとの生活を大切にしてきました。

セルツァ―

Distant Shores Brewing「桜paw」

Ciacoちゃんは大病を患って闘病生活が続き、残念なことですが昨年2月に亡くなりました。悲しみに暮れている時期にちょうどコロナ禍が始まり、飲食業界の不振、マイケルさんの故郷・イギリスの感染状況の悪化と、心労が重なります。Ciacoちゃんと暮らすうちにいつのまにか猫派に転向していたマイケルさんは「猫がいないとどうにかなってしまう」と新たな家族を迎えることを熱望。悟子さんは保護猫サイトを検索し、近郊の地域で活動する犬猫の保護団体「わんにゃん縁」と、その団体で猫の預かりボランティアをしているマイコさんと出会いました。

ボトルのラベル

「桜paw」のラベルには、Pabloちゃん(左)とMia(右)ちゃんを肩にのせたマイケルさんのイラストが

芦川家はマイコさんがお世話していたPabloちゃんとMiaちゃんを迎えました。彼らは現在、DSBのSNSなどでもおなじみの看板猫になっています。「今回この猫たちを我が家に迎え入れ、助けられたのは私たち2人でした。毎日、触れ合うだけで幸せを与えてくれる猫の存在はとても貴重なもので、皆さんにもこの幸せを味わっていただきたい」と悟子さん。

ブルワリーとしてできることは何か? 保護猫という選択肢を知って欲しい

悟子さんはこのことをきっかけに、ブルワリーとして保護猫・保護犬を世話するボランティア活動を支援していきたいと考え、まずはDSBのタップルームに「わんにゃん縁」への募金箱を設置しました。

募金箱

タップルームに設置された募金箱(写真左)。募金箱をチェックするPabloちゃん(左)とMiaちゃん(右)(写真右)
写真提供/Distant Shores Brewing

その後「ボトルの収益を少し寄付できないか?」とのマイケルさんの提案があり、「桜paw」をボトルでリリース。ボトル1本につき10円を「わんにゃん縁」に寄付することになったのです。

ボトルのラベル

「桜paw」は、ボトル1本につき10円を保護猫活動の支援にあてる。QRコードの横にいるのはCiacoちゃん

「今後、タップルームのスペースで譲渡会などできないかなとは思っているのですが、酔っ払った人もいるので…。引き続き募金箱を置き、都度都度、必要なものを確認して応援していきたいです。
家族を必要としている猫・犬は常にいます。新しく家族を迎える方々に保護猫・保護犬の選択肢があることを伝える、これがいま私たちにできることかなと思っています」(悟子さん)

ハードセルツァーって何?

「桜paw」はクラフトビールブルワリーのDSBが醸造していますが、ビールではなく、ハードセルツァーです。そもそも、ハードセルツァーって何でしょうか。

醸造所

DSBの醸造所とタップルーム(左)。「桜paw」をボトリングする、ヘッドブルワーのマイケルさん(右)
写真提供/Distant Shores Brewing

ハードセルツァーは、糖類の発酵によって作られる、炭酸を含んだアルコールドリンク。フルーツなどのさまざまなフレーバーをプラスしているものが大半です。炭酸水と焼酎などの蒸留酒を混ぜて作る酎ハイやサワーとは別物。製法がビールと近いので、クラフトビールブルワリーが製造しているケースが多く、低カロリー・低糖質・グルテンフリーで、健康志向がトレンドのアメリカで大人気になっているジャンルです。

DSBでは2020年6月、クランベリーとチェリーを使ったすっきりフルーティーな味わいの「桜paw」を生産し、ケグで出荷していました。今回の「桜paw」は原料からリニューアルし、ラズベリーとレモンを使い、色味はより濃い桜色に。苦みは全くなくIBUはゼロ。酸味が強調された甘酸っぱい爽やかなハードセルツァーに仕上がっています。暑い日にゴクゴク飲むのも良し、食前酒や食中酒にも良さそう。

オンラインショップで買えます!

「桜paw」は、DSBのオンラインショップで販売中。2021年5月中旬現在はクローズしていますが、再開後はタップルームでも購入可。その他、ブルワリーの向かいにあるセブンイレブン東村山秋津町3丁目店、都内酒販店などでも扱っているお店があります。

ビールのセット

「桜paw」のほかに「コンニチワ マイケルデス!」(West Coast IPA)、「IBU100:キオツケテ」(DDH Imperial IPA)などDSBの定番ビール5種、計6本がセットになったテイスティングセットは、オンラインショップで販売中(2021年5月現在)
写真提供/Distant Shores Brewing

オンラインショップでは、「桜paw」とDSBのビール5種を合わせた計6本のテイスティングセットも販売中。DSBのビールを知るには最適のセットです。ギフトにも◎。

コロナ禍になって家にいる時間が多くなり、動物を飼いたいと感じる人は増えているようです。まず終生飼育ができるかどうかよく考えて、魅力は感じるけれど飼うのは難しいという方は、保護活動の支援を通じて動物たちと関わってみるのアリかもしれません。この機会に、爽やかなセルツァーを飲んで保護猫・保護犬活動を支援してみてはいかがでしょうか。

【関連サイト】Distant Shores Brewing
【販売サイト】Distant Shores Brewing オンラインストア
【関連サイト】「わんにゃん縁」
【参考サイト】~コロナ禍におけるペット飼育についての調査~

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My CRAFTBEER 編集部
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