【吉祥寺・三鷹】「MOCMO」で極厚サンドイッチ×ビールを楽しむ!現役バンドマンの店長が推す国内外ブルワリー

ビールとサンドイッチ

吉祥寺「MOCMO sandwiches」はグルテンフリーのパンを使った具沢山の極厚サンドイッチとクラフトビールが楽しめるカフェ。経営会社は音楽レーベルやライブハウスを運営していて、ビールと音楽を融合したイベントも企画中。さらに、自社醸造所の開設も間近なのだとか。 現役バンドマンである店長に「MOCMO」で飲める推しビールをお聞きし、今後の展開を語っていただきました!

※記事の内容は取材時(2023年2月)のものです。

井の頭公園の目の前、ジブリ美術館至近にある「MOCMO」

「MOCMO sandwiches」(モクモ サンドイッチズ)は、東京都武蔵野市の吉祥寺駅・三鷹市の三鷹駅からそれぞれ徒歩12分ほどの場所にあります。吉祥寺通りをはさんで井の頭公園に接し、ジブリ美術館からも徒歩約5分と至近。

MOCMO外観
「MOCMO」の店舗は吉祥寺通りをはさんで井の頭公園の目の前。小田急バス・京王バス「万助橋」バス停を降りてすぐのロケーション
「MOCMO」内観
「MOCMO」店内は広々

店の経営会社・株式会社キルクは音楽レーベルで、そもそも、「MOCMO」の入居する建物の地下にあるライブハウス「NEPO」を運営していました。当初1階では別のカフェが営業し、夜間のみ「NEPO」のバーラウンジとしてスペースを借りていましたが、昼の営業も担うことになり、2020年3月に「MOCMO」を開業。“グルテンフリー”のパン「クラウドブレッド」を使ったサンドイッチをメインに、国内外の人気クラフトビールを提供しています。

「MOCMO」店内
店長の大津さんは現役のバンドマンでドラマー! 「クラウドブレッド」をイチから手造りで調理する

音楽レーベルが運営するお店だけにスタッフは音楽関係者が多く、「MOCMO」店長の大津一真さんもバンドマン。サンドイッチの調理もビールの仕入れも、大津さん自ら手掛けています。

「クラウドブレッド」とは? ビールに合う極厚サンドイッチ!

「クラウドブレッド」とは、小麦を使わない“グルテンフリー” のパン。「MOCMO」では卵、ヨーグルト、グラニュー糖、ベーキングパウダーを原料に、店内で生地から造って焼き上げています。

クラウドブレッド
「クラウドブレッド」でたっぷりの具をはさんだ「MOCMO」のサンドイッチ

「焼きたての『クラウドブレッド』は、モッコモコなんです」と大津さん。オーブンから出した後少し寝かせるとしっとりとしたテクスチャーに落ち着くのだとか。雲(クラウド)のような見た目がその名の由来で、お店の名前「MOCMO」も、「クラウドブレッド」のモコモコな形状や“雲”をイメージしたワードから付けられました。

サンドイッチ
サンドイッチは、6種類

サンドイッチは、6種類の展開(2023年2月現在)。

・スパイシーな自家製キーマカレーと卵を組み合わせた「MOCMOスパイスカレー」
・自家製ローストビーフをぜいたくに使った「ローストビーフとハーブクリーム」
・香ばしい焼きネギと燻製サーモンの「焼きネギとスモークサーモン」
・燻製した卵のスモーキーな香りとなめらかな舌ざわりが楽しめる「燻製たまごサンド」
・フレッシュないちごとたっぷりのクリームをはさんだ「フレッシュフルーツのショートケーキ風」(果物は季節によって変わります)
・ブルーチーズとキャラメルナッツが入った「いちじくの赤ワイン煮」

どれも極厚で、ボリューミーな具材に圧倒されます! 人気のメニューは早めに売り切れてしまうことも。

サンドイッチ
自家製キーマカレーをはさんだ定番の一品「MOCMOスパイスカレー」

サンドイッチ×クラフトビール、おすすめの組み合わせは?

クラウドブレッドは、「小麦のモチッと感はないものの、ふわっとしたパンケーキのような、クレープに近いような味わいです」(大津さん)。パンに比べて食感が軽く、サンドイッチは具材主体で味わえます。ビールに合わせて食べるのにちょうどいい感じ。

サンドイッチとビール
空気を多く含んだ卵焼きのようでもある「クラウドブレッド」。パンそのものは軽い食べ心地で、ビールと好相性

大津さんにサンドイッチとビアスタイルとの相性を伺うと、まず「ローストビーフとハーブクリーム」にはしっかりした苦味とキレのあるウェストコーストIPAが合いそう。「MOCMOスパイスカレー」はシナモンなどのスパイスの風味があるデザート系のスタウト、フルーツを使ったサンドイッチにはスタウトか、飲み心地のいいペールエールをおすすめしてくれました。

サンドイッチ
「ローストビーフとハーブクリーム」。ローストビーフは、牛の希少部位イチボを使用!
 

サンドイッチ
スイーツ系のサンドももちろん「クラウドブレッド」使用で、グルテンフリー・低糖質。クリームたっぷりで食べ応えは十分。ケーキを食べたいけど糖質が気になる、という方に◎

サンドイッチのほかにも「MOCMO」ではスパイシーなチキンカレー、サバカレー、ランチの時間帯にはローストビーフ丼もオーダーできます。どのフードもクラフトビールに合うものばかり。レモンや胡椒を利かせたスリランカ風のサバカレーには「サワーエール系が合うと思います」(大津さん)。

ドラフトもパッケージも人気ビールがそろう! 店長の推しブルワリーは?

ビールのラインナップも見てみましょう! 「MOCMO」では、ドラフトでもパッケージでもクラフトビールが楽しめます。

タップリスト
取材時のメニューとタップリスト。ビールは2tap(時期により変動あり)。コーヒーはもちろん、自家製ジンジャーエール・自家製レモネードなどソフトドリンクも充実しているので、お酒が苦手な方と一緒に入店しても大丈夫

取材時(2022年2月上旬)はドラフトで、宮城県・BLACK TIDE BREWINGの「GIFT」(Cold IPA)、青森県・Be Easy Brewingの「SUGAMA」(Hazy White IPA)の2種類のビールがつながっていました。

ビール
Be Easy Brewing「SUGAMA」(Hazy White IPA)

この日はBe Easy Brewing「SUGAMA」をオーダー。ビール名の「SUGAMA」(すがま)は津軽弁でつららのこと。Hazy IPAをベースに2種類のオレンジピールとコリアンダーを使ったホワイトエールで、ほんのりスパイス感もあり、フルーティーでジューシー。

冷蔵ケース
国内外の銘柄が並ぶ冷蔵ケース。入手困難なビールもラインナップ! 抜栓料を支払えば店内でも飲める
MOCMO店内
ビールの仕入れも大津さんが担当。さまざまなブルワリーのビールを飲み、セレクトに力を入れている

大津さんに、お店で扱っているビールのなかで特にお客様に人気の銘柄や推しのブルワリーを教えていただきました。

「僕はホップをたくさん使った“どヘイジー”なビールも大好きですが、飲んだ後スッキリしたいという気持ちもあるので、ジューシーなんだけどクドくない、キレがあるビールが好みですね」(大津さん)

キャラは強いのに飲み心地抜群な奈良醸造

ビール
奈良醸造のビール。取材日に冷蔵ケースにあったのは3種。「MAGICAL BANANA」(Belgian Brown Ale)、「QUO VADIS」(Under Review、スタイル未分類)、「STREAMIN’」(American IPA)

大津さんの推しブルワリー1つ目は、奈良県の奈良醸造。

「僕は個人的に奈良醸造のビールが好きです。まずラベルのデザインがかっこ良くて。味わい的には飲み心地がいい。ちょっと変わったスタイルでもスッと入っていって、キャラクターはちゃんと立っているのに飲み疲れないんです。人におすすめしやすいビールが多いですね」(大津さん)

人気沸騰のInkhorn、素材の組み合わせが面白いBeer Brain

ビール
中央がInkhorn Brewingの「MEJIRO」(American IPA)、左がBeer Brain「BLESSA」(West Coast IPA)

お店で人気のあるビールは東京・目白のInkhorn。大津さんが飲んで衝撃を受けたのは千葉県柏市のBEER BRAIN。

「人気なのはInkhornですね。今、一番仕入れが難しいのもInkhornのビールかもしれません。BEER BRAINは素材の組み合わせの面白さとバランス感がすごいです。現在入荷している『BLESSA』は、ウェストコーストIPAにキウイとバジルが入っています。以前出していた『STAND BY ME』(Botanical Black Sour)は唐松の樹皮を使っていて、樹木の香りがするサワーで衝撃的な味でした。めちゃくちゃおいしかったです」(大津さん)

海外ではオーストラリアのブルワリーに注目

海外のブルワリーはオーストラリア推し。積極的に品ぞろえしています。

ビール
メルボルンを拠点にするDeeds Brewingのビール(左の3本)。左から、「SURVIVOR TYPE」(Hazy TIPA)、「DOUBLE JUICE TRAIN」(Double NEIPA)、「DESPERATE INVOCATION」(Bourbon Barrel Aged Imperial Stout)
ビール
Range Brewing(左の2本)はブリスベンとメルボルンにタップルームを展開。左から「Tripping in Vitamin C」(Triple IPA)、「Thanks in Advance」(DDH IPA)

「オーストラリアのブルワリーは全般的に好きですね。Deeds BrewingやRange Brewing、今缶商品は切らしていますがCoConspirators Brewingも好きです。どれも雑味が少なく、すごくヘイジーだとしても味が暴れていなくて精度が高い感じです」(大津さん)

自社醸造準備中!埼玉県ときがわ町でブルワリーをオープン

「MOCMO」がクラフトビールを取り扱いはじめたのは2022年春頃。会社で自社醸造所を立ち上げることになったのがきっかけでした。新規事業を決める会議の席で、音楽家の役員同士が“音楽と同じくらい夢中になれるものは何か?”と話し合い、クラフトビール好きの代表取締役・森大地さんの発案でブルワリーの開業が決まりました。

ビールのパッケージ
開業を控えている「Teenage Brewing」のパッケージのイメージ
写真:株式会社キルク プレスリリースより

新しいブルワリーの名は「Teenage Brewing」。ブルワリー開設の準備は着々と進んでおり、拠点となる埼玉県ときがわ町では醸造設備もほぼ完成。スタッフはブルワリーで研修を重ねています。「MOCMO」でも、もう間もなく自社醸造ビールを提供する予定です。

ライブハウスと連動した音楽イベントも

地下のライブハウスと連動した音楽イベントも続々と企画中。直近では、2023年2月24日に、クラフトビールインポーターDrinkuppersとタッグを組んだイベントを開催します。ライブハウス「NEPO」では4組のアーティストが演奏し、「MOCMO」ではDrinkuppersがカナダから輸入した「STRATHCONA」「SUPERFLUX」の新作ビールとカナダの代表的な料理「プーティン」「シェパーズパイ」を提供。新作ビールを購入すると、Drinkuppersのロゴステッカーがもらえます。

MOCMO
1階は「MOCMO」、地下には同じ会社が経営するライブハウス「NEPO」が入る建物。地下と1階のスペースが連動した音楽イベントが企画されることも

【イベント概要】
イベント名:
「Drinkuppers × MOCMO sandwiches & Craft Beer × NEPO presents “Toast!!”」
日時:2023年2月24日(金曜)18:00~23:00
会場:「MOCMO sandwiches」、「NEPO」
ライブチャージ:2500円(ストリーミングは1500円)
ライブ出演者:
Killerbonze
弱虫倶楽部
COLA!?
kill me Elkは、ハイパーオルタナティブ
※詳細は、「MOCMO」インスタグラム等でご確認ください。

これからの季節、井の頭公園でサンドイッチ×ビールも! 今後の展開をチェック

テイクアウト
サンドイッチはテイクアウト可

「MOCMO」のサンドイッチはテイクアウトもOK。天気のいい日は井の頭公園でクラフトビール×サンドイッチを楽しみたくなります。ジブリ美術館を訪れる前後に立ち寄るのもいいですね。この先、クラフトビールと音楽がコラボしたライブイベントの開催や、醸造所オープンも楽しみ。イベント概要などは随時SNSで投稿されるので、今後の情報に要注目です!

「MOCMO sandwiches」
住所:東京都三鷹市下連雀1-17-4 GRATO井の頭公園1F
営業時間:11:00〜17:00 火曜定休(祝日営業)

【関連サイト】
MOCMO sandwiches公式サイト

MOCMO sandwichesインスタグラム

株式会社キルク

【関連ページ】
埼玉県ときがわ町のビール醸造所「Teenage Brewing」が初醸造ビールを発売

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のび子

日本文化にまつわる分冊百科の編集担当を経て、料理専門誌編集部へ。食のサステナビリティ、クラフトビールが生み出す地域のコミュニティ・資源循環を取材。超少食だが酒はわりと強い。

よなよなの里