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房総半島の田園で生まれる、里山の地下水で仕込む「大多喜麦酒」のクラフトビール

大多喜麦酒

2022年4月にオープンした小さなブルワリー「大多喜麦酒(おおたきばくしゅ)」は、房総半島の真ん中、山側に位置する千葉県夷隅郡大多喜町に誕生しました。社長であり醸造長の宮崎繁(みやざき しげる)さんは埼玉県の出身で、もともと東京のアパレル会社のデザイナーでした。

そんな宮崎さんは、副社長の鈴木博行(すずき ひろゆき)さん、醸造所がある地に数年前に移住した高橋大地(たかはし だいち)さんとともに、ブルワリーを立ち上げました。大多喜町には縁もゆかりもなかったという宮崎さんに、ブルワリーを開業したきっかけやビールづくりに挑戦する想いを伺いました。

大多喜麦酒、誕生の経緯

蛍が棲むほど清らかな水が流れ、野鳥や虫の音、夜には満天の星空に囲まれる大多喜町。そこに誕生した「大多喜麦酒」のビールの特徴は、里山の湧き水でつくられていること。やって来たお客さんは、こぞって田園風景とおいしいビールに癒されて帰るそうです。

大多喜町
大多喜町

そんな自然豊かな場所で、宮崎さんはビール造りを始めました。そのきっかけを尋ねると、「ビールを選んだのは、縁。とにかく商売をやりたいと思っていて、正直何でもよかったんです。そのなかでたまたま出会ったのがビールでした」と言います。

もともと飲食が好きだったのでそれに関することで何かできたら……と思い、最初はパン屋を始めようと考えていた宮崎さん。しかし、途中で「あれ、ちがうな?」と感じ、その後たまたま訪れた池袋のバーで縁があったことから、ビールを作り始めることに。

ビールにも、醸造所の場所にも、特にこだわりはなかったと言いますが、ビールづくりの教えを乞うたのは、栃木のブルワリーで修業中に出会った、こだわりのある醸造家。その先輩醸造家から学んだことを、宮崎さんは忠実に実践してきました。

宮崎さん
宮崎さん

「恥ずかしいものを作りたくはありません。モノ作りってみんなそうじゃないですか?まして、人様の口に入るものですから。素人がすぐにプロの真似してもできるはずがないので、最初はとにかく基本に忠実に、教えてもらった通りにやってきました」

そうした職人としての強い想い、そして地域の自然遺産ともいえる清らかな地下水から丁寧に作られたのが、「OTAKIゴールデンエール」「OTAKI IPA」「OTAKIスタウト」の3種類のクラフトビールです。

ビール3種
ビール3種:左からIPA、ゴールデンエール、スタウト

OTAKIゴールデンエール

数種類のモルトをブレンドした甘さとすっきりとしたバランスの良い飲みロが特徴。大多喜麦酒の定番ビールの一つ。ホップの爽やかな香りがほどよい余韻を演出し、一ロまた一ロと進むようなビールです。

OTAKI IPA

グラッシー(草っぽい)で柑橘系のホップの香りと、やや強い苦味、麦芽の旨味を楽しめます。バランスの取れたクラシックなイングリッシュスタイルのIPAです。またアメリカンIPAも製造していきます。

OTAKIスタウト

麦芽をローストする事で味わえるコーヒーや、ブラックチョコレートの様なほろ苦さ。大多喜麦酒の定番の黒いビールです。

挫折しかけながら完成した、湧き水からできたビール

大多喜ビールの特徴が、里山の「湧き水」からできていること。地下水は成分が安定しないことから、日本のブルワリーのほとんどが水道水を使用しています。他のブルワリーの先輩からも「地下水はやめた方がいい」と言われていたそうですが、それでも宮崎さんは「湧き水でやる」ことを諦めませんでした。

「何度も挫折しかけましたね。地下水が検査に通るのに半年程かかりました。でも、そのおかげで『水が良い』と言ってくださるお客さんもいます。実際、この湧き水でコーヒーやお茶をつくって飲んでもおいしいんです。どうせ始めたなら良いものを作りたいと思うので、職人としてこだわりたいと思いました」

たまたま出会ったのがビールでした──その言葉は事実ではあるものの、昔からデザイナーとしてモノづくりに携わってきた宮崎さんには、やはり「職人魂」が残っていたようです。

ビールは2階のバースペースで飲めるほか、テイクアウトも可能。また、マルシェなどのイベントでの出店も行っています。

テイクアウトビール
テイクアウトビール

看板メニューのポークリブ

そんな大多喜麦酒のこだわりは、ビールだけではありません。2階のバースペースは、こじんまりしていながらもウッド調の雰囲気が落ち着く空間が広がっており、ビールとおつまみを楽しむことができます。

店内の様子
店内の様子

なかでも看板メニューが、土日限定のポークリブ。宮崎さんと共に醸造所を営む高橋さんが、外でじっくりと焼き上げるお肉です。BBQ検定の資格を持つ高橋さんが手掛けるポークリブは、お客さんにも評判。食べてみると、お肉は見た目以上にほろほろ、口いっぱいにジューシーなお肉とバーベキューソースが広がり、ビールをよそ目に食べ進めてしまいました。

ポークリブ
ポークリブ

さすが人気メニュー、と納得しましたが、そこには課題もあるようです。というのも、お肉の焼ける量は限られているものの、一日にどれくらいのお客さんが来るか分からないため、あらかじめ用意するのが難しく、なかなか採算がとれないということ。駅から少し離れた場所にあるため、お客さんの多くがテイクアウト利用。バーで飲んでいく人は少ないそうです。

「高橋さんは、平日は別の仕事をやっています。ビールはそこまで儲かる仕事ではないですし、特にこのくらいの小さい規模だと難しいです。せっかく高橋さんがおいしいお肉を提供できても、それだけで仕事にはならないのが現状です」と宮崎さんは声を漏らします。

もっとビールの種類を増やしていきたい

そんな課題を打ち明けながらも、「いつか、高橋さんがお肉で食べていけるようになればいいですね」と話してくださった宮崎さん。今後の目標を尋ねてみました。

「まずは、種類を増やすこと。今は定番ビール3つに、ゲストビールでやっていますが、今月の限定ビールなどを増やしていきたいですね。やはり、お客さんとして来てくださる人たちの多くは、クラフトビールが好きな人ですし、どんどん新しいビールを作っていかないといけないと思っています。そのためには、もっと知識を身に付けないといけないと思っています。あとは、醸造所の拡大やキッチンカーでの販売も視野に入れています」

「もう一つは、これからビールづくりを始めようとしている強い想いがある方に対して、自分が持っているものを提供できたらいいなと思っています。自分が本当に困っていたとき、研修中に出会った先輩や仲間から助けてもらいました。配管作業をするというとき、突然手伝ってくれていた人が倒れてしまったとき、研修を受けていたときに知り合った新潟のブルワリーの人がすぐに来てくれて、一晩でくみ上げてくれたり、仲間が青森からはるばる助けに来てくれたり。「どうしよう」という状況のときに救ってもらって本当にありがたいと思ったので、今度は自分が他の人に何かできたらいいなと思っています」

まとめ

自分がやってもらったことは誰かに還す。そんな素敵な循環を生み出そうとしている宮崎さんは、町の寄合に出たり、ご近所さんとの交流を大切にしたりと、「つながり」を大切にしています。また、一般的に産業廃棄物として処理される麦芽粕を堆肥化し、近隣の農家さんの協力のもと、堆肥やニワトリの餌に生まれ変わらせるなど、資源を無駄にしない取り組みも行っています。

そんな地域とのつながりを大事にしているからこそ、近所の人たちに口コミで広がっている大多喜麦酒。宮崎さんの人柄とその職人魂から、今後、ますます多くの人に広がっていくでしょう。

大多喜麦酒
電話番号:0470-62-5072
住所:〒298-0235 千葉県夷隅郡大多喜町宇筒原215
営業時間:
水曜日~金曜日 15:00~19:00
土曜日 12:00~21:00
日曜日 12:00~19:00
定休日:月曜日・火曜日

11月18日からCAMPFIRE(キャンプファイヤー)にてクラウドファンディングを実施中です。

【ウェブサイト】大多喜麦酒
【関連サイト】大多喜麦酒インスタグラム
【クラウドファンディング募集ページ】クラフトビール「大多喜麦酒」で町を盛り上げたい!応援お願いします! – CAMPFIRE (キャンプファイヤー)

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伊藤 智子

大阪出身。自然に囲まれた生活を求めて、千葉の海沿いに移住。国内外のソーシャルグッドなアイデアを集めたウェブマガジン「IDEAS FOR GOOD」で編集・ライターとして活動する。趣味は、ヨガ、料理、サッカー観戦、人と話すこと、美味しいお店を見つけること。目標は、自給自足生活で、農業やコミュニティづくりにも興味あり。好きなクラフトビールはIPA系で、屋外で誰かと飲むビールが一番好き。