2020年M-1グランプリでは決勝に進出し、2022年には優勝したお笑いコンビ・ウエストランドの井口浩之が立ち上げた「井口ビール部」。そのリアルでの2回目のトークライブが、東京・新宿ロフトプラスワンで11月8日に開催された。
井口ビール部は、井口を中心とするビール好きのお笑い芸人仲間で、ビールを楽しく飲むために結成されたグループ。ライブには井口のほか、ジグザグジギー・池田勝、モグライダー・ともしげ(2021年M-1グランプリ決勝進出)、ブレード・ランナー・ざわおオンザマイク、スタンダップコーギー・奥村うどん、まんじゅう大帝国・竹内一希、田中永真、ジュースマンズ・洋次郎、漫画家で『よりみちエール』の作者・敦森蘭が部員として出演した。なお、他にも「幽霊部員」の芸人がいたり、元部員には最近は歌唱力を生かした活躍もしているパーパー・ほしのディスコもいたりする。
ウエストランド、モグライダー、ブレード・ランナーは、11月1日にM-1グランプリ2022の準々決勝に進出し、ウエストランドは12月18日、優勝した。
今回のトークライブでは、サブタイトルとして「活動報告」が掲げられていた。その主たる内容は、群馬県・草津温泉にある龍燕という中華料理店に10月24日にスケジュールが合った部員で訪問したことだった。龍燕は樽詰めのビールを素晴らしく美味しく提供することを大きな特徴としている。ビール好きの間でも知る人ぞ知るお店だ。
訪問した部員は井口、池田、ざわお、敦森の4人で、上野から特急草津号・長野原草津口行で向かった。車中では、駅で販売されていた缶ビールの伊勢角屋麦酒「ゼロマイルポスト」やTHE軽井沢ビール「いい日旅立ち」などを開けて「活動」を始めていた。草津温泉は終点・長野原草津温泉駅からバスで25分前後だ。
訪問メンバーは結局、龍燕に昼と夜、さらに急きょ宿泊もして翌日の昼の計3回訪問し、テイクアウトも何杯もして、ビールを堪能し尽くした。
筆者も7月に龍燕に行ってきた。提供されているビールはキリンの「一番搾りプレミアム」と「一番搾り〈黒生〉」、それらのハーフ&ハーフ。一番搾りプレミアムの注ぎ方は、ライブ中に披露された動画を見る限り、まず泡を立てながら注ぎ、押し泡を数回に分けて足していく方法だった。一番搾りプレミアムは一番搾りと比べると甘味がもともと強く、それをさらに際立たせる注ぎ方だ。
その他、草津の謎の逗留者との不思議な出会いや、温泉の様子、龍燕の料理の美味しさなどの珍道中は、ぜひアーカイブで楽しく味わってほしい。
「活動報告」としてはその他、まんじゅう大帝国・竹内は沖縄に行ってオリオンビール「麦職人」などや沖縄のクラフトビールを飲んだり買ったりしたことを紹介。ライブに持参したオリオンビール「ザ・プレミアム」の缶をメンバー間で分けて飲み、「酸味がある」「シャンパンらしい」などと語り合った。この銘柄は沖縄に自生するシロツメクサから採取した酵母「沖縄酵母OB-001」で醸造し、フルーティーな香りを特徴の一つとしている。10月25日に沖縄県と奄美群島地区、オリオンビールのECサイトで発売されたばかりで、まさにおみやげらしい銘柄選びになった。
同じくまんじゅう大帝国・田中は、東京ドームで野球観戦をしつつビールを飲んだ話を披露。洋次郎と奥村うどん、ともしげは、明治神宮球場でオリックス・バファローズと東京ヤクルトスワローズによる日本シリーズを一緒に観戦してビールを飲み、「ヱビスの売り子は遭遇率が低い」といった知見も教えてくれた。その他、南都酒造所、月夜野クラフトビール、嬬恋高原ビールの銘柄も写真で登場した。
観客が注文できたビールは、前回のトークイベントに続き、ベルギーのシメイレッドやリンデマンスファロ、ヒューガルデンホワイトの他、ロフトプラスワンでは普段取り扱っていない銘柄もあり、さまざまな味わいを楽しめた。
温泉地や野球観戦に行ってビールを飲むのは、さほど珍しいことではないが、さすがお笑い芸人、なんでもないようなことを面白く聞かせてくれるし、普段は起きそうにないことを引き寄せる力を持っている。笑いのプロたちによるビールの楽しさの発信に、今後も注目したい。
【関連ページ】井口ビール部 活動報告ライブ! – プレミア配信
【関連ページ】ウエストランド井口チャンネル – YouTube
長谷川小二郎
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