日本銘柄が金賞3本含む8本受賞! 2024ワールドビアカップ速報

ワールドビアカップ

米国のビール業界団体ブルワーズアソシエーション(BA)が主催する、世界最大のビール審査会ワールドビアカップ(WBC)の第15回がネバダ州ラスベガスで開催され、日本から出品された銘柄は金賞が3本、銀賞が2本、銅賞が3本の合計8銘柄が受賞した。

受賞したのは以下。

金賞
・フルーツウィートビール部門:横浜ベイブルーイング「ゆずヴァイス」
・イングリッシュマイルドまたはビター部門:ビッグハンドブロスビア「アンダルサイト」
・オートミールスタウト部門:デビルクラフト「ブラックイグニアス」

銀賞
・フルーツウィートビール部門:BEPPU BREWERY「かぼすセゾン」
・ジャーマンスタイルアルトビア部門:横浜ビール「アルト」

銅賞
・アメリカンウィートビール部門:キリンビール「スプリングバレーシルクエール」
・ボヘミアンピルスナー部門:箕面ビール「ピルスナー」
・アメリカンスタイルアンバーラガー部門:サウスホライゾンブルーイング「パシフィカコモン」

日本の銘柄はこれまで初回の1996年から毎回受賞を果たし、特に2000年の14個(金4、銀6、銅4)や2016年の9個(金5、銀2、銅2)、前々回2022年(金4、銅2)、前回2023年(金1、銀2、銅2)などで高い成績を残してきた。

今年のWBCには50国・地域の2060ブルワリーから9300の銘柄が出品された。前回(1万213)に続いて微減して1万を割ったので、米国を中心とした先進国ではクラフトビール業界の成長が頭打ちになりつつあることの現れと言えるかもしれないが、依然として世界最大のビール審査会である。ちなみに2番目に大きいのが、最新回である2023年に9298銘柄を集めた、WBCと同じくBAが主催するグレートアメリカンビアフェスティバル(GABF。ただし出品は米国内からのみ。こちらも前回から)である。こちらも前回の9904から1割弱減っており、WBCとの差はわずか2だ。

出品数が多かった部門は以下の通り。
・ジューシーまたはヘイジーIPA 326銘柄
・ウエストコーストIPA 281銘柄
・ジャーマンスタイルピルスナー 221銘柄
・アメリカンIPA 213銘柄
・木片または木樽長期熟成ストロングスタウト 198銘柄

なお、今回の部門数は前回までの103から110に増えており、ベルジャンまたはフレンチスタイルエール部門では金賞が該当なしとなったため、授与されたメダルは329だった。

写真提供:Brewers Association

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長谷川小二郎

執筆、編集、英日翻訳などを手掛ける著述家。ビール専門誌『ビールの放課後』発行人・編集長。2008年から、米ワールドビアカップ(WBC)、グレートアメリカンビアフェスティバル(GABF)など、世界上位の国際ビール審査会で審査員。日本地ビール協会(クラフトビアアソシエーション)講師として、ビールと料理を合わせる理論と実践を学べる「ビアコーディネイターセミナー」講師。日本ベルギービール・プロフェッショナル協会(JBPA)上級認定講師として「ビールKAISEKI(会席)アドバイザー認定講座」テキスト執筆・講師、「ベルギービール・プロフェッショナル ベーシック講座」講師。書籍最新作は日本語版監修・訳『クラフトビールフォアザギークス』。他に共著・訳『今飲むべき最高のクラフトビール100』など。日本ビール検定1級は7回連続合格、2022、2023年は首席。『知って広がるビールの世界 日本ビール検定公式テキスト(2024年4月改訂版)』ではJBPA講師として執筆協力、「ビールの放課後」が主要参考文献に採用。

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