長龍酒造株式会社は3月19日(土)、奈良県広陵町に「長龍ブリューパーク」をオープンしました。長龍ブリューパークは長龍酒造のクラフトビールと日本酒が楽しめるタップルームに、公園を併設した施設です。ブリューパーク内では長龍酒造のできたてのクラフトビールと日本酒あわせて10種類がタップで飲めるほか、公園スペースは地域住民のために開放されています。
今回は長龍ブリューパークの魅力に迫るべく、クラフトビールチーム「リーダー 吉田誠さん」と「ヘッドブルワー 樋代卓矢さん」にお話しを伺いました。
長龍酒造クラフトビールチーム「リーダー吉田さん」とヘッドブルワーの樋代さんが語る長龍ブリュワリーの魅力
長龍ブリューパークはどのような施設でしょうか
長龍ブリューパークは長龍酒造のクラフトビールや日本酒が楽しめるレジャー施設です。1階はドリンク販売スペース、2階は飲食フロア、屋外は公園スペースとして開放しており、人工芝ではレジャーシートを広げて、お弁当を食べることができます。
タップルームでは長龍酒造の定番ビールのほか、テストバッチや季節限定ビールを楽しめます。タップビールは日によって変わります。全10種類のアルコールは、長龍酒造のビールや日本酒の魅力を十分知ってもらえるラインナップです(取材した4月1日はクラフトビール7種と日本酒3種を提供しており、好きなビールを3種類選べるフライトセット(各120ml)も用意していました)。
屋外の公園スペースは地域の人が気軽に利用できるよう、毎日17時まで一般開放しています。近所の親子連れやお年寄りのグループ、家族連れが利用しています。2階スペースは屋根があるので、雨が降っても安心です。
長龍ブリューパークの開園秘話を教えてください
長龍ブリューパークはもともと幼稚園の跡地で、広陵町から土地を落札したのがはじまりです。ちょうど長龍酒造の隣で「長龍酒造のすべてを楽しめる場所をつくりたい!」との思いから長龍ブリューパークを開園しました。
長龍酒造を知ってもらうことはもちろん、「地域の人が気軽に集まれる場所」をコンセプトのひとつに、平日は公園として開放しています。オープンから2週間ほどたちましたが、昼間に公園を利用してくれる人が徐々に増えてきていて、うれしいです。
今後、屋外スペースでは月1回、イベントの開催を予定しており、認知度を高めていきたいと思っています。駐車場スペースなどを利用して複数台のキッチンカーを誘致したグルメイベントなどを考えています。
長龍ブリューパークのおすすめポイントを教えてください
おすすめポイント①:屋外の公園エリア
長龍ブリューパークの一番のおすすめポイントは「屋外エリア」です。屋外に人工芝を敷き、開放的な公園スペースを実現しました。春先のあたたかな季節はピクニックやひなたぼっこをするのにおすすめです。平日17時まで毎日開放しており、ドリンクの購入は必須ではないため、無料で立ち寄っていただいて構いません。
公園内の畑には数種類の果樹を植栽しています。今後はビールの副原料として使用できたらと考えています。現在空いているスペースではホップの栽培を予定しており、地域の人と連携して苗植えや収穫をすることで、ビールづくりを身近に感じてほしいと思っています。桜の時期にはパーク東側に桜並木が続き、お花見にぴったりです。
おすすめポイント②:杉玉(すぎだま)
長龍酒造は1963年創業の日本酒醸造メーカーです。長龍ブリューパークのシンボルとしてパークの入口に「杉玉(すぎだま)」を掲げています。杉玉は酒蔵や酒屋さんの軒先に吊り下げられている大きな玉で、日本酒の旬を示すために飾られます。「今年もよいお酒ができましたよ」という合図で、新酒の季節に飾られるのが一般的です。パークの杉玉は3月19日の開園にあわせて手作りしました。約100㎏の重さがあり迫力満点です。現在は青々としており、時間が経つと茶色に変化します。杉玉の色と旬の見極めは、一般的に<濃い緑:新酒、薄い緑:夏酒、茶色:ひやおろし>といわれています。
おすすめポイント③:手水鉢(ちょうずばち)
杉玉の東屋の手前には手水鉢があり、京都・龍安寺の蹲踞(つくばい)を模しています。中央の水穴が「口」という文字になっており「吾唯足知(われ、ただ足るを知る)」と読むことができます。「満足する気持ちを持ちなさい」との意味があり、「足ることを知る人は心は穏やかであり、足ることを知らない人は心はいつも乱れている」というお釈迦様の説法です。飯田社長の旧家にあったものを移設しています。
長龍ブリューパークのおすすめビールを教えてください
長龍ブリューパークのおすすめビールは「ライスラガー・IPA・麹ビール」の3種です。長龍酒造のクラフトビール入門編で「もう一度飲みたいビール」をコンセプトにしています。
「ライスラガー」は日本人に馴染み深いラガースタイルで、奈良のお米を使用したやわらかいビールです。軽めの口当たりで日常的に楽しめます。「IPA」はインパクト重視で印象に残るビールです。アップデートし続け、変化の富んだ定番ビールを目指しています。「麹ビール」は長龍酒造のオリジナリティーを表現したビールで、麹菌を使用し、ナチュラルで日本らしいビールに仕上がっています。ブリューパークでは定番のライスラガーをはじめとして缶ビールの販売をしており、持ち帰って楽しんでいただくこともできます。4月からは毎月新製品のリリースも予定しています。
長龍ブリューパークでしか飲めない限定のタップビールはありますか
長龍ブリューパークでは現地でしか飲めないタップビールを数種類用意しています。季節限定ビールと商品化検討段階のテストバッチで、4月1日現在の限定ビールは「KANPAI」でした。清酒とビールをかけあわせたハイブリッド型ビールで、清酒の芳香とビールの爽やかな飲み口がクセになります。長龍酒造らしさ溢れるビールをオープン記念としました。
季節限定ビールは「フルーツサワーみかん」「オランジェットポーター」「いちばーんICHIBAAAN」の3種です。今季は柑橘系フルーツを使用したビールが多く、個性的なクラフトビールが揃っています。「いちばーんICHIBAAN」は麹と柚子の皮、柚子胡椒を使ったビールで、濃いめなゆずサワーに塩味と辛みが残る不思議な味わいです。季節限定ビールはクラフトビールの幅広さや楽しさが実感できるはずです。
長龍ブリューパークのおすすめグッズを教えてください
長龍ブリューパークでは長龍酒造のクラフトビール缶と日本酒各種、Tシャツなどのオリジナルグッズを販売しています。今後はクラウドファンディングの贈答品として用意していたグラウラーやコースターも販売予定です。
タップルームのビールはグラウラー販売も行っています。クルマで来ても持ち帰りで季節限定ビールやテストバッチが試せるので必見です。グラウラーで購入したビールはその日のうちに飲んでください。
クラフトビール好きの読者にメッセージをお願いします
長龍ブリューパークは長龍酒造のクラフトビールや日本酒を楽しめるのどかな公園スペースです。4月上旬は高田川の桜並木を一望できる絶好のロケーションで、ビールを楽しめます。4月10日(日)までは土日祝だけでなく、平日もタップルームの営業をしているので、お近くの方々は気軽に遊びに来てください。
今後は月1回ペースでのフードイベントも開催予定です。お酒だけでなく、地域の方々のコミュニティースペースとして公園を活用していただきたいです。奈良県はイベントが少ないので、長龍ブリューパークでこれからさまざまな取り組みに挑戦したいと思っておりますので、ご来園をお待ちしています。
まとめ
長龍ブリューパークは奈良の新たな観光スポットとして、ビール好きにはたまらないレジャーパークです。青空の下、芝生の上で飲むビールや日本酒は極上のひとときで、ちょうど取材日は桜が満開だったこともあり、つい長居してビールを楽しんでしまいました。気温があたたかくなり、屋外でビールを飲むのがおいしい季節になりました。
長龍酒造のクラフトビールは麹などの日本独自を使用し、和食との相性抜群です。お近くであればお弁当持参で立ち寄ってみると、たのしいピクニックが楽しめます。奈良県広陵町ののどかな雰囲気の下で、ゆっくりと長龍酒造の魅力に触れてみてください。
長龍ブリューパークの情報
名称:長龍ブリューパーク
所在地:奈良県北葛城郡広陵町南7
電話番号:0745-43-6203
営業時間:土日祝 11:00~17:00
定休日:月~金
公式インスタグラム:https://instagram.com/choryo_brewpark
備考:4月10日(日)まで平日11:00-15:00もタップルーム営業しています。平日は軽食の販売は行っておりません。
【参照ページ】長龍酒造
【参照ページ】CHORYO Craft Beer (@choryo_craftbeer) • Instagram photos and videos