ヤッホーブルーイングのファンイベント「よなよなエールの超宴」で毎年客席を盛り上げている宮 武弘(みや たけひろ)さんは、クラフトビールとアウトドアとサッカーを愛するウクレレシンガー。今回は、ニューアルバム『アウトドアとビール』を発表したばかりの宮さんに、クラフトビールとの出会いや推しビール、アウトドアでビールを楽しむための必須ギアについてお聞きしました!
ライフスタイルに近いところで音楽をやりたい!アウトドアでウクレレ弾き語り
宮 武弘さんは、埼玉県さいたま市(旧浦和市)の出身。小・中・高校まではサッカーに熱中し、音楽を始めたのは大学時代のこと。大学卒業後もギターやピアノの弾き語りを続け、チャンスをつかんでピアノバンドのボーカリストとしてデビューしました。
その後8年ほどの活動を経て、もっと自分やオーディエンスのライフスタイルに近いところで音楽をやりたいと考えるようになり、フットワーク的に重たいピアノから持ち運べるウクレレに楽器を替えました。
「一番手軽な楽器、ということでウクレレに持ち替えて。アウトドアの現場で生音でも演奏するようになったんです」(宮さん)
以降、ap bank fes、アコチルなどの野外フェスに多数出演するようになり、野外のウクレレワークショップなども開催。音楽と外遊びを融合させた活動を続けています。
クラフトビールとの出会い、思い出のビール「山伏」
楽器をウクレレにシフトしはじめたその頃、宮さんは地元・浦和のサッカー仲間が集まる飲食店でクラフトビールに出会いました。
「それまでは『とりあえずビール』の世界しか知らなかったんですが、ビールってこんなにいろんな種類や味があるんだ! と衝撃を受けました」(宮さん)
その時に仲間と飲んだのは、厚木ビールと志賀高原ビールでした。志賀高原ビールはどっしりとした大瓶の「山伏 壱 saison one」が用意されていて、宮さんは酸味の利いた味わいとボトルの存在感に感動。後日、志賀高原ビールの醸造所が宮さんのお父さんが生まれ育った長野県山ノ内町にあることを知り、いっそう縁を感じて、宮さんにとって特別なビールになりました。今でも、ここぞという時に飲む1本だそう。「瓶内二次発酵の深みと酸味を楽しんで、とにかくゆっくり味わう」(宮さん)のがおすすめの飲み方。
ヤッホー「超宴」デビュー!よなよなエールが好き過ぎて作った公認ソング
クラフトビールを知ってから、入手しやすいヤッホーブルーイングのフラッグシップ「よなよなエール」を愛飲するようになった宮さん。
2016年、あるイベントで訪れた北軽井沢のキャンプ場「スウィートグラス」のスタッフの推薦で、同じ会場で開催されるヤッホーブルーイングのファンイベント「よなよなエールの超宴」に出演することに。ヤッホーブルーイングのビールを愛してやまない宮さんは、その思いをつづった楽曲『ヤッホー!ビール』を作って、ヤッホー側にOKをもらったうえで演奏しました。すると、会場のヤッホーファンに刺さり、大盛り上がり。
それから宮さんは毎年「よなよなエールの超宴」に出演。コロナ禍でリアルイベントが開催できなかった2020年には、ついに『ヤッホー!ビール』が「よなよなエール」公認ソングとなり、ヤッホーファンが振り付けのダンスを踊って動画を投稿し、MVを作成するオンラインイベントが行われました。
ついにオリジナルビールまで作ってしまった『ビールのおかげ』
クラフトビールをテーマにした宮さんの曲はもう1曲あります。2021年3月に配信リリースした『ビールのおかげ』は、「ビールのおかげでいろんな人に出会えたり、誰かと楽しく話す時間をもらえている」(宮さん)ことへの感謝を込めた、♪ビールありがとう、ありがとうビール、というフレーズが繰り返される楽曲です。
「野外フェスに出演させていただく機会が多い中で、レクリエーションになるような曲を作りたいと思ったんです。僕のターゲットはビールを飲んで酔っ払った大人と、一緒に来ている子どもがメイン。酔っぱらっていても歌えるようなフレーズをみんなで連呼して、ライブ中にやる“アルコールチェック”というゲームで、大勢のお客様が一緒に遊べたらいいなと」(宮さん)
この曲のリリースを記念して、2021年5月、東京・国立の醸造所KUNITACHI BREWERYからオリジナルビールも発売されました。楽曲やビールをお披露目するライブイベントも開催。ビールは好評につきセカンドバッチも醸造され、すぐに完売しました。
宮さんの推しビールは?東北の人気ブルワリーBTB
宮さんは、ライブで日本各地を訪れてビール好きの観客を沸かせている一方で、ご自身も行く先々でご当地のクラフトビールを楽しんでいます。宮さんは今どんなブルワリーに注目して、どんなビールを推しているんでしょうか。
「僕は東日本大震災後に、福島県のいわき市をはじめ東北でライブをやる機会が多くあって。そんな中で宮城県気仙沼市にBLACK TIDE BREWING(ブラックタイドブルーイング 以下、BTB)というブルワリーができたと聞いて、どんな感じだろう? と注目していました。BTBは、すごくいろんな種類のビールを出していて。どれもめちゃくちゃおいしくて」(宮さん)
BTBは、「気仙沼が世界に誇るクラフトビールを創る! 気仙沼の人々と共に!」をミッションに掲げ、2020年に設立されたブルワリー。気仙沼ならではの素材を使ったり、日本各地のブルワリーとのコラボも積極的に行っています。BTBのビールの中でも宮さんが飲んで好きだったのは「Twilight Flow」。
「クラフトビールの良さは、誰が造っているか、ブルワリーにどういう人がいるのか、が見えるところだと思うんです」と宮さん。宮さんはBTBのスタッフとも交流があり、最初はビールのおいしさで注目していましたが、人とリンクすることで、BTBのビールがさらに好きになったとか。
アウトドアでクラフトビールを楽しむための推しギア!
アウトドアでクラフトビールを楽しむためにおすすめのギアについてもうかがうってみました。クラフトビールはグラスに注いだ後の色も楽しみたい、という宮さんは、キャンプでクラフトビールを飲む時、缶やボトルから直接飲まずにグラスに注ぐようにしています。そこで宮さんが推してくれたのは、食のセレクトショップDEAN & DELUCA等で扱っているプラスチックカップ「ゴビーノ ワインカップ」。
「ゴビーノ ワインカップ」は落としても割れない、頑丈なプラスチックのワインカップで、もちろん使い捨てではなく繰り返し使えます。見た目に透明度が高く、薄いので口当たりも良く、デザインが洗練されていて握りやすいようにくぼみがあるのが特徴。ガラス製のグラスをアウトドアにもっていくのは面倒、という方もこれなら便利で、野外でクラフトビールを楽しむのにちょうど良さそう。
おつまみはシンプルなものが一番。麦芽粕の活用にも挑戦
キャンプに行く時、宮さんはまずキャンプ場の近くの道の駅やスーパーなどに寄って、地元のクラフトビールや野菜を購入するのがルーティン。おつまみは、どんなものを造るんでしょうか。
「野菜を炭火で焼きます。味なんかつけなくも野菜の甘味があって、あえてするなら岩塩を振るぐらい。そういうシンプルなものとビールの相性は最高ですね。室内で飲む時は味の濃い、こだわった料理とビールをペアリングされる方も多いですけど、アウトドアでは、風と空気と、素材のおいしさだけで十分です」(宮さん)
野菜は、宮さん自身が手伝っている畑で収穫したものをキャンプにもっていくことも。宮さんは「“ビールのおかげ”ビール」の仕込みに立ち合った時に、醸造の過程で発生する大量の麦芽粕の一部をもらってきて、畑の肥料に使おうと腐葉土に混ぜて発酵させています。麦芽粕の肥料で育った野菜とビールをペアリングする日も間近です。
『アウトドアとビール』ニューアルバムリリース!
クラフトビールとアウトドアと音楽、各ジャンルがミックスされた宮さんの活動を丸ごと楽しめるようなニューアルバム、その名もド直球の『アウトドアとビール』が、CD、配信ともに2021年11月10日に発売になりました。
「『アウトドアとビール』はキャンプに行く時に聞いてもらいたいアルバムです。キャンプに行った気になれるアルバムでもあります。ビールという単語が曲に散りばめられていますので、口ずさんでもらえたらと思います」(宮さん)
よなよなエール公認ソング『ヤッホー!ビール』や、『ビールのおかげ』も収録。参加されているプロデューサーやミュージシャンは著名な方ばかり。クラフトビール好きの方も、音楽好きの方も、ぜひチェックしてみてください。全国のCDショップ、ライブ会場・ウクレレワークショップ会場等で販売、amazonなどでの通販もあります。配信はiTunes JP、APPLE MUSICなどで扱っています。
2021年11月下旬は、宮さんのキャンプイベントやウクレレワークショップが目白押し。スケジュールは宮さんの公式サイトトップページからliveページをご確認ください。
うれしい時に飲む!“祝杯”としてのクラフトビール
「コロナ禍で、田舎暮らしとかテレワークとかが広まって、どう生きていったらいいのか、ライフスタイルについて考えるいいきっかけになったと思うんです。新譜の2曲目の『バンザイWEEKEND』は、それについての僕なりの提案をしています」(宮さん)
時代が大きく動いてライフスタイルが変化する中で、ビールの飲み方も変わってきているかもしれないと宮さん。
「ビールって昔は、つらい時に飲むものだったと思うんです。サラリーマンの方が居酒屋で文句を言いながら飲んだり。でもこの間ある人が、『今日はめちゃくちゃうれしいことがあったからクラフトビールをたくさん飲むんだ』とツイートしてました。僕は祝杯になり得るのがクラフトビールだと思っていて。うれしいことがあった時にビールを飲もうとか、そういうポジティブなメッセージをこれからも発信していきたいと思っています」(宮さん)
宮さんの音楽は、ビールを飲む時間をよりハッピーにしてくれます。行楽にうってつけのこれからの季節、『アウトドアとビール』を聴きながら、アウトドアでビールを楽しんでみては? 宮さんの推しビール・推しギアもぜひトライしてください!
写真提供(注記のあるもの以外):宮 武弘さん
【関連サイト】
宮 武弘さんオフィシャルサイト
『アウトドアとビール』リリース情報