2023年に放送されたNHK大河ドラマ「どうする家康」は、安土桃山時代から江戸時代にかけて活躍した徳川家康の生涯を描いた作品です。家康は75年の生涯のうち、約3分の1を駿府(すんぷ、現在の静岡市を含む静岡県中部)で暮らしました。
静岡市は、家康と深い関連性を持つ地域であり、このドラマの放送を機に、さまざまな観光施策が実施されました。本稿では、そのなかでも注目すべき「家康公CRAFT」プロジェクトに焦点を当て、クラフトビール「家康公CRAFT」誕生の背景や活動を関係者のコメントを交えて紹介します。さらに、「家康公CRAFT」に使用された酵母の採取地や、醸造を担当したブルワリーからのメッセージも取り上げます。
ビール愛好家はもちろん、静岡在住の方、まだ静岡を訪れたことのない方、ブルワーとしてのキャリアをスタートさせた方、自治体関係者にも有益な情報が含まれていますので、ぜひ最後までご覧ください。
「家康公CRAFT」プロジェクトとは
「家康公CRAFT」プロジェクトは、家康公ゆかりの地から採取した酵母を使用してクラフトビールを醸造するもので、静岡市大河ドラマ「どうする家康」活用推進協議会(以下、協議会)と静岡大学発酵とサステナブルな地域社会研究所(以下、発酵研)が共同で立ち上げました。
このプロジェクトには、静岡市内の醸造所「AOI BREWING」「静岡醸造」「HORSEHEAD LABS Co.,Ltd.」の3社が参加し、「家康公CRAFT」第1弾を2023年5月に、第2弾を12月に数量限定で発売しました。
ビールに使用した酵母は、第1弾のビールには竹千代(家康の幼名)が元服式を行った静岡浅間神社(しずおかせんげんじんじゃ)のフタバアオイから採取した酵母、第2弾のビールには家康が献上された茶を保存するためにお茶壺屋敷(お茶蔵)を設けた井川大日峠(いかわだいにちとうげ)お茶蔵周辺のツツジから採取した酵母が使用されました。
ここからは、プロジェクトの立ち上げと酵母の採取に関わった発酵研メンバーの4名、大原志麻教授(人文社会科学部)、横濱竜也教授(人文社会科学部)、丑丸敬史教授(理学部)、木村洋子教授(農学部)にプロジェクト全般について、お話を伺った内容をお伝えします。
発酵研の設立とプロジェクト立ち上げのきっかけ
大原教授によると、発酵研の設立とプロジェクトの立ち上げのきっかけは、中世のグルートビールの再現への興味から始まりました。グルートビールとは、現代のビールにおけるホップの役割を、さまざまなハーブ類が果たしていたビールのことです。
スペインの研究者である大原教授は、中世のビールの再現にあたり、バルセロナ大学やマドリード大学、母校のバリャドリッド大学などの文献学者にスペインの中世の文献にビールについての記録があるか尋ねましたが、記録がないとの回答でした。しかし、大原教授は、中世ヨーロッパにおけるスペイン以外の地域では、ホップを使わずにヤチヤナギを使って作られたビールが飲まれていたことにいきつきました。ヤチヤナギは日本国内では静岡には見られず、樺太、オホーツク、スカンジナビア、北ドイツなどに分布していることもわかりました。
その後、大原教授は、北海道でヤチヤナギの香りのチーズを作っている農場を見つけ、その農場から後に発酵研のメンバーにもなる北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場の脇田陽一さんを紹介され、ヤチヤナギを譲り受けることになります。大原教授は、ヤチヤナギを醸したらどのようなビールになるかを知りたくなり、後に発酵研メンバーとなる農学部の木村教授に予備実験を依頼し、アルコール度数1%未満のグルートビールを作りました。
また、その時期、新たなプロジェクトを立ち上げる研究所を設立する機運が高まっており、このビール作りをきっかけに、酵母研究の側面から農学部の木村教授や理学部の丑丸教授、酒類を扱うにあたり法律が関わることから法律の専門家である横濱教授などが集まり、発酵研の設立に至りました。
横濱教授によると、こうしてできあがったビールを静岡市役所に持ち込んだところ、静岡新聞や地域誌に取り上げられ、注目を集めました。2022年4月にはこの活動に興味を持ったクラフトブルワリー「フジヤマハンターズビール」を運営する深澤道男さんが中世グルートビールの再現に手を挙げ、醸造を手掛けたビールは評判を呼びました。
さらに、木村教授と丑丸教授が野生の植物から取れた酵母をビール製造以外にも発酵食品や飲料に応用することを市の職員に提案して以来、市も継続して発酵研の活動に関心を寄せており、2023年の「どうする家康」の放送が決まると、静岡市、浜松市、岡崎市が‘ご当地’となることを機に、協議会が立ち上がり、発酵研への声掛けのもと、共同での「家康公CRAFT」プロジェクトが立ち上がりました。
横濱教授らは、静岡県内に約30のブルワリーがあり、クラフトビールブームが訪れていたことから、野生酵母を用いたクラフトビールが人気を博すと考えていたとのことです。この企画に面白さを感じ、協力してくれた市民がいたからこそ、良質なビールが生まれたと話してくれました。
酵母の採取・選抜の過程
今回のプロジェクトで、丑丸教授、木村教授らは花の咲く季節に静岡浅間神社や久能山東照宮(くのうざんとうしょうぐう)、駿府城公園(すんぷじょうこうえん)など、静岡市内の家康にゆかりのある寺社仏閣に毎週のように行き、花を採取することから始めました。
続いて、花から酵母を得る過程に移り、酵母がサッカロマイセス・セレビシエ(パンや酒造りに使われる酵母の種)であるとわかると、どのような性質を持っているかを同定(対象が何かを突きとめる意の科学用語)するため、沼津工業技術支援センターにサンプルを送り、アルコール発酵と香り成分などの分析結果から商品として利用できそうなものを選びました。
選抜された数株は、市販の酵母と比較され、ブラインドテストが行われ、最終的にビール製造に使用される酵母は、ブルワーによって選ばれました。採取したサンプル数は約1,800、単離した酵母の数は約2,000に上りました。
丑丸教授や木村教授は、2023年度の早期に商品化しなければならず、花が咲かなくなる前にビールに適した酵母をみつけなければならなかったことや、酵母の改良を含め、1度だけでなく次回の商品を作っていく必要があった時間の制約に対する気苦労、また、ブルワーが予想していた酵母の投入量に対して増殖した酵母の数が少なく、最初の立ち上がりに時間がかかってしまった裏話も教えてくれました。
静岡で研究する意義・静岡の魅力
家康公CRAFTプロジェクトに関連し、各教授に静岡で研究する意義や静岡の魅力を尋ねると、興味深い内容を教えてくれました。
大原教授は、温暖で気候がよく植物の育成に可能性があることや、大学の規模が大きく知恵を寄せ合って活動がしやすい点をあげてくれました。特に、ヤチヤナギは原産地よりもはるかによく育つといいます。また、カラハナソウ(和ホップ)を静岡で育て、ビールを作れないかとも考えています。さらに、発酵に関する学部や醸造学校が静岡県内にないため、発酵研として意見を集約するといった活動にも可能性を感じています。
横濱教授は、カラハナソウについて、文明開化期にサッポロビールの前身が日本にできたとき、同社は日本で調達できるカラハナソウを目当てにビールを作ろうとしていたものの、受粉してしまうと香りがなくなってしまうため、カラハナソウでのビール造りを断念し、輸入ホップを使うことになり、今も続くその形態でビールが作られるようになったと補足しました。今、教授らはカラハナソウでのビール造りの実現に向け、受粉しなければ香りもなくならないことを前提に、もともと静岡にはない植物で受粉しないことから、雌の株だけを静岡に運び、可能性を探っています。
丑丸教授は、静岡のたくさんのいい素材、静岡市が県庁所在地の積雪量としては全国でも沖縄県の那覇市に続き2番目に少ない温暖な気候を魅力にあげ、いろいろな人にもっと静岡を巡ってほしいと話し、木村教授も山海の幸に恵まれていることをあげました。静岡にはそのまま食べられる良質な素材が多く、食品を発酵させる必要性が乏しかったことを指摘しつつ、今後の発酵研の活動を、いい素材を生かした、いい発酵食品づくりに役立てられたらと期待を膨らませています。
家康公CRAFTプロジェクトに参画したブルワリーのメッセージ
ここからは家康公CRAFTプロジェクトに参画したブルワリーの皆様から聞いたプロジェクトに対する印象やビール造りに関するメッセージを掲載します。
AOI BREWING
福島英紀(ふくしまひでのり)さん
AOI BREWING代表。立ち上げ当初から醸造、店舗運営などに従事。AOI BREWINGの前会社運営時の閉業を経て、再開した2022年より現職。
家康公CRAFTプロジェクトへの参画は、以前から静岡の酵母を使ったビール造りといった話は静岡大学の教授の皆さんと話していて、行政と一緒に何かをできることもうれしく、やりたいと思っていたため、ぜひといった感じでした。ビールの原材料はほぼ輸入頼りですが、地元の材料を使うとして、麦やホップはどうにか調達できても、酵母は知識や技術も含め、弊社ではどうしようもないなかで、ビール好きの大学の教授陣が動いて酵母を培養してくれたので、今は100%静岡産の原材料のビールも夢ではないと思えます。
ビアスタイルについては、第1弾のとき、各社話し合うなかで、それぞれ特徴が違い、同じスタイルにならないことがわかり、弊社は酵母の特性もみて、第1弾、第2弾ともに、もっとも弊社らしいと思えるゴールデンエールで出しました。
家康公CRAFTを静岡だけで出すことは、静岡に足を運んでもらいたい意図もあります。今後も弊社としては、こうしたプロジェクトを通じて、静岡にいろいろな魅力があり、魅力あるビールを作っている人がいることをアピールしたいと思っています。
静岡醸造
福山康大(ふくやまこうだい)さん
静岡醸造株式会社 代表取締役。静岡県内のAOI BREWINGやフジヤマハンターズビールでのブルワー経験を経て、現職。
実は最初にプロジェクトの話を聞いたときは、断ろうと思いました。ビールメーカーとしてはおいしいものをお客様に届ける責任があるため、確実に製品にできるかわからないものをとりあえず作り始めることに懸念がありました。なぜ了承したかというと、静岡でとれた酵母でビールを作れたら面白いと思ったからです。日本酒では静岡酵母というのがあるのですが、同様にたとえば‘静岡ビール酵母’といった名称の酵母でいいビールを静岡中の醸造所が作ることができたら、静岡の特色が出て面白くなるなと。その可能性があると思ったので、OKしました。
基本的にビールを作るときはベースのスタイルがあって、そのために必要な原料を集めて作っていきますが、今回は酵母ありきのビールだったので、まずその酵母がどういう特性かをみたうえで、どのスタイルが適しているかを考えて作りました。第2弾の酵母を使うときは、普段、弊社は淡色のラガーとIPAしかつくっておらず、そのコンセプトからは外れるのですが、せっかく取っていただいた酵母だし、柔軟にやろうということで、自分たちの工場でおいしくできるのは黒系だねと話して作りました。
今回、しっかり発酵してくれてよかったです。ビールに適した酵母はなかなかみつかるものではないので。今後は、プロジェクトとしてどのように製品を提供するか、関係各社が営利目的で成り立つようにする仕組みづくりも含めて検討を重ねたうえで、継続できたらと思います。
折山徹郎(おりやまてつろう)さん
静岡醸造株式会社 醸造長。サッポロビールにて醸造と酵母を含む研究開発職に携わった後、現職。
プロジェクトの話を聞いたときは、製品開発のプロセスの観点から、印象はよくありませんでした。酵母の単離は期限を決めずに、いいものが取れたらそれを使うべきで、酵母を扱うプロジェクトとして期限が先に決まっているのは好ましくないからです。ただ、紆余曲折もありながら走り出した割には香りも品質もいいものができました。
第2弾の酵母が面白かったのは、焙煎系の香りや4VGといわれるスモーキーな香りをよく出した点、あとは専用のバイオ設備できれいに培養されていて、それが大手の液体酵母と違って手作り感があった点です。
第2弾でビアスタイルをポーターにしたのは、発酵不良の香りが出てしまうトラブルがあっても、ある程度、飲み物としてのバランスを崩さないようにするためです。たとえば、スモーキーな香りが出過ぎてもポーターであれば、もともとロースト麦芽を使っているため香ばしさが強く、それに香りが包み込まれ、スモーキーな香りは浮きにくい。一方で、香りが少なくても、元々のモルトの香りがあるため、フルーティな香りがなくなって水っぽいビールになってしまうリスクも抑えられる。あるいは甘さが残ったとしても、ピルスナーのようにオフフレーバーとして浮いてしまうリスクが低減できることもあり、ポーターで出しました。
ポーターというには焙煎香が少し強めに乗っていたかもしれませんが、焙煎香もあり、アルコール度数もきちんと高まるようなセレビシエがみつかり、酵母のキャラクターがしっかり生きたものに仕上がりました。
今回のプロジェクトもコンテンツとして魅力があるので、普段の業務のリソースや限られた予算のなかでも継続できるような工夫を、関係者で洗練させていきたいと思います。
HORSEHEAD LABS Co.,Ltd.
高見祐輔(たかみゆうすけ)さん
HORSEHEAD LABS Co.,Ltd. 代表取締役社長。化学メーカー勤務時、ドイツ駐在中にビール造りのコミュニティを通じたホームブルーイングで醸造の経験を重ねる。データサイエンティストとして勤務した経験を活かし、ビール醸造のログをとり、データの活用法を探っている。
最初にプロジェクトの話を聞いたときは、大河ドラマに乗っかっているなと思うと同時に、面白そうだなと思いました。考え方として、静岡で酵母を管理し、そこから作ることがすごく面白いなと思ったのと、同時にすごく難しいことを短時間でやる印象がありました。弊社はどんどん面白いことをやろうという理念もあり、快諾しました。
今回は一般のお客様やビアギークよりも、観光客が多く手に取るだろうと思い、なるべくオーソドックスで飲みやすい仕上げ方を意識しました。特に第2弾はかなり個性の強い酵母で、好き嫌いが出るほどの癖でした。それを最後まで活かすかどうか、社内でも議論があり、たとえば、ドライホッピングをしっかりして、香りをマスクすることも簡単にできたのですが、そうすると、これを作る意味がないのではという結論になりました。その意味で、その酵母でないと作ることができないビールを作った意識があります。
このプロジェクトはまた話をいただいたら、続けたいです。今回は駆け足だったので、もう少し慎重にじっくり取り組みたい思いがあります。第1弾のペールエール、第2弾のセッションIPAともに酵母をいただいてからすぐの醸造だったので、検討期間が半年ほどあるとありがたいと思いました。
家康公CRAFTと発酵研のこれから
家康公CRAFTの第3弾のビアスタイルはヴァイツェンの予定です。第1弾は2回、第2弾は1回販売し、その売れ行きは3日で完売してしまうほどでした。発酵研は今後も野生酵母をビールや日本酒、ウイスキーなどの酒類やパンやクッキー、そのほかの発酵食品に応用する活動を継続する方針です。
静岡市で歴史と食とビールを楽しむ旅の魅力
静岡市が展開した「家康公CRAFT」プロジェクトはクラフトビールと歴史、発酵を掛け合わせた施策で、ビールだけにとどまらない魅力が感じられます。また、静岡市では、地産地消はもちろん、品種改良前の原種に注目した食に関する旅、ガストロノミーツーリズムなども体験できます。さらに、静岡県内には東海道五十三次のうち22宿が、そのうち静岡市と隣の藤枝市には2峠8宿があり、静岡市で旧東海道の歴史に思いをはせながら食やビールを楽しむ旅は面白さがあります。
今回紹介したブルワリーもAOI BREWINGは旧東海道府中宿(ふちゅうしゅく)にあり静岡浅間神社が徒歩圏内に所在、静岡醸造は旧東海道丸子宿(まりこしゅく)に立地し、人気を博している「駿府の工房 匠宿」内に醸造所を構え、静岡駅から歩いて行ける人宿町エリアにタップルームを設置、HORSEHEAD LABS Co.,Ltd.は旧東海道蒲原宿(かんばらしゅく)、新蒲原駅からほど近い場所に醸造所があり、旧東海道にまつわる歴史に触れながら、3か所を巡る旅は充実感があるでしょう。さらに静岡駅から清水駅まで電車で行き、バスに乗ればGARCIA BREWING(ガルシアブルーイング)にたどり着き、静岡駅から電車で約10分の用宗駅近くには訪問者が増えているWEST COAST BREWING(ウエストコーストブルーイング)やすぐそばに用宗みなと温泉もあります。
旅のお土産には、静岡市と藤枝市が企画した「駿州堂」ブランドの各種商品も魅力があります。静岡おでんに、桜エビやとろろを使ったあられ、蒲原のいわし削りや焼津のかつお削りなど、静岡にちなんだ食材を使った土産物が豊富に取り揃えられています。ぜひ静岡に足を運び、旅から帰った後にはお土産をおつまみに各ブルワリーのビールを楽しんでください。
取材協力
静岡市観光MICE推進課
静岡大学発酵とサステナブルな地域社会研究所
AOI BREWING
静岡醸造
HORSEHEAD LABS Co.,Ltd.
スルガノホールディングス株式会社
株式会社 創造舎
株式会社 CSA travel
取材訪問先
旧東海道府中宿(静岡駅周辺)
AOI BREWING
駿府城公園
駿府城公園天守台跡展示施設「きゃっしる」
まぐろのみなみ人宿町店
静岡醸造(HITOYADO TAPROOM)
ビル泊
浅間通り商店街
静岡浅間神社
静岡市歴史博物館
日本料理うおかね
手打ちそばたがた
旧東海道丸子宿(静岡駅からバスしずてつジャストライン中部国道線で約30分)
静岡醸造
駿府の工房匠宿
工芸の宿泉ケ谷和楽
丁子屋
旧東海道蒲原宿(蒲原駅・新蒲原駅周辺)
HORSEHEAD LABS Co.,Ltd.
木屋江戸資料館【渡邊家土蔵】
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