家飲みが定着してきた昨今、気軽に買えるコンビニの食材をおつまみにして飲む機会も増えているのではないでしょうか。今回は、ファミリーマートで期間限定発売のホットスナックをご紹介します。おつまみに最適な、濃厚チーズを使った一品。どんなビールが合うのか、ペアリングの基本に沿って相性のいいビールもセレクトしてみました。
期間限定発売の「クワトロチーズインファミチキ」
ファミリーマートは2020年12月、この季節におすすめのホットスナックとして、全国の店舗で「クワトロチーズインファミチキ」を発売しました。
「クワトロチーズインファミチキ」は、チェダー、モッツァレラ、ゴーダ、パルメザンの風味豊かな4種類のチーズを配合したプロセスチーズを鶏肉と衣の間に挟んだファミチキ。定番のファミチキに比べるとスパイスは控えめで、チーズはクセがなくミルキーでクリーミーな味わいです。
「クワトロチーズインファミチキ」にビールをペアリング
お酒のおつまみに最適の「クワトロチーズインファミチキ」。ビールと組み合わせる場合、どんなビールが合うでしょうか。
ビールと料理のペアリングには正解もルールもなく、それそれが自分の味覚で自由に楽しむものですが、基本的な組み合わせ方としては次のような項目があげられます。
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ビールと料理のペアリングの基本
- 同じ色を組み合わせる
- 同じ風味や素材を組み合わせる
- 異なる風味や要素を組み合わせる
- ルーツのある国や文化圏が共通するものを組み合わせる
- サプライズな組み合わせを発見する
「クワトロチーズインファミチキ」はジューシーなチキンとまろやかなチーズのコンビネーションで、ボリューム感のあるスナック。お肉の脂や揚げ物の油には、それとは対照的な、スッキリとしてキレのあるビールを合わせたくなります。ペアリングの基本に当てはめると、異なる風味や要素の組み合わせですね。
クラシックなビールスタイル、ジャーマンピルスナーの爽やかな苦み
スッキリとしてキレのあるビールとしてまず選んでみたのは、ヨロッコビールの「Liberation Pils」(リベレーションピルス)。ヨロッコビールは鎌倉に拠点を置く醸造所で、地域に根差したビール作りをしています。今年から缶のリリースが始まり、さらにファンが増えている人気のブルワリー。
「Liberation Pils」はジャーマンスタイルのピルスナーで、伝統的な仕込み方法により麦芽の旨みを引き出して作られています。キレの良さや爽やかな苦味が揚げ物の油をリセットして、口の中をさっぱりとさせてくれます。
ピルスナーはチェコのピルゼン市にルーツのあるスタイルで、その製法がドイツに渡ってジャーマンピルスナーが生まれました。大手のビールメーカーが生産しているビールのほとんどが該当する、もっともポピュラーなビールスタイルです。じゃあ大手のビールでいいんじゃない? と思いがちですが、丁寧に作られたクラフトビールならではの繊細な味わいと奥行きがあり、むしろクラフトビールのおいしさがよくわかる、通好みのスタイルかもしれません。
フルーティーさが欲しいなら、人気のIPA
「クワトロチーズインファミチキ」を食べ進めると、柑橘のフレッシュな香りが欲しくなってきました……。揚げ物にレモンを絞りたくなる感覚でしょうか。キレや苦みに加えてフルーティーさを求めるなら、大人気のビールスタイルであるIPA(インディアペールエール)を。今回はもう1本、各国のブルワリーがこぞって作っているIPAのなかで、トロピカルフルーツやグレープフルーツの強い香りが人気の、ブリュードッグ「PUNK IPA」を選んでみました。ブリュードッグは海外のクラフトビールの中でも人気のブランドで、日本国内で入手しやすいのも良いところ。スーパーのビール売り場で見かけることもあります。
IPAはIndia Pale Aleの略。18世紀末に、アジア貿易が盛んだったイギリスで、品質をキープしたままビールをインドに送るためにホップを大量に使ったビールを作ったのが始まりです。ホップ由来の苦みとフルーティーな香りが世界中で支持されています。
さまざまなバリエーションや組み合わせを試して!
ポピュラーなビールスタイルであるピルスナーも、ブルワリーによって味わいが異なります。IPAは人気のスタイルでさまざまなバリエーションがあり、その1つ1つのバリエーションにもさらにブルワリーごとの個性があります。他にも、もっと相性のいいビールスタイルがあるかも。いろいろなビールを試して、「クワトロチーズインファミチキ」に合うビールのペアリングを探ってみてください。今回ご紹介させていただいたビールも、ぜひお試しを。
【参照サイト】この季節におすすめの“こだわり”のホットスナック3種類が新登場!
【関連サイト】ヨロッコビール
【関連サイト】ブリュードッグ
【参考資料】『図説 ビール』(河出書房新社刊)
【参考資料】『クラフトビールの世界』(ぴあ刊)
【参考資料】『ビールのペアリングがよくわかる本』(シンコーミュージック・エンタテイメント刊)