【ブルワリー開業への道・3か月目】ビール醸造ってどんな仕事?脱サラしてブルワー(ビール職人)になるまで

「自由に生きたい」

そんな思いを形にできると信じたのはビール醸造の道でした。

はじめまして。東京の町田市出身、25歳の宗清航大と申します。3年後の2025年にビールの醸造所設立を目指しています。今年の4月から川崎市のT.T.BREWERYでビール醸造を学んでいます。私自身も新米のブルワー(ビール職人)兼ビール好きということで、皆様に寄り添ってビールの魅力や造り手の思いを伝えていけたらと思います。

さて近年、クラフトビールが注目されるようになってきました。そんななか、ブルワーになりたい、ブルワリー(ビールの醸造所)を開業したいと思われる方も少なくないのではないでしょうか。

そこで、ブルワーとしての仕事の始め方がわからない人や、ブルワーの仕事はどのようなものなのか気になる人のために、ブルワーになりブルワリーを設立するルートや、実際のビール醸造ではどのような仕事をしているのかを紹介できればと思います。

どれも正解!ブルワリー設立のルートはこんなにある!

私が前職である食品メーカーの営業職を退職し、現在勤めるT.T.BREWERYに就業するまで、2か月かかりました。この2か月の間、何をしていたかというと、ビールの世界に関して右も左もわからない私は、各地のブルワリーを巡って「ブルワリーを立ち上げたいです。どのようなルートを通るのがいいですか?」と聞いてきました。

そこは寛容なビール業界。親身に教えていただけました。そこで分かったことは「ブルワリー設立に決まったルートはない」ということです。

・大きな企業で醸造を経験されてきた方
・自分がやりたい規模と似たブルワリーを探し、無償で修行してきた方
・お金を払って修行してきた方
・海外の醸造学校にWEBで参加された方
・全国転々と修行した方
・ビール塾に通ってきた方

ブルワリー設立までの“正解”のルートを探ってきた私としては衝撃でした。正解のルートを通ってきたのではなく、「自分が通ってきたルートが正解なんだな」と。

そこで私は「3年後に醸造所を立ち上げる」目標を掲げ、期限を設け、逆算し、「私がやりたい規模、かつ仕事として醸造を学べる醸造所」を探していきました。

ただ、そこで早速問題が生じました。

「未経験を採用してくれるようなマイクロブルワリーはほぼない」ということです。

そのため「ブルワーになりたい!」と思っている方は、私のように突発的に動くのではなく、現在の環境で学べる範囲のビール醸造を学んでから動くことをおすすめします。

ビール醸造ってどんな仕事?

そんなこんなで駆け出しブルワーになり、2か月がたちました。

醸造所での仕事を始めて思うのは、品質管理のため「清掃が特に重要」だということです。

ビール樽、麦汁を沸かす窯、発酵をさせるタンクなど徹底的に掃除をします。ブルワーは個人的にひげ面の屈強な方が多いイメージでしたが、菌を扱う仕事だけあり清潔さを何より大事にしています。

その甲斐があり、私生活ではサボテンさえ枯らしてしまっていた私も、細かく掃除をするようになり、生活が整った気がします。そして、ビール醸造の「仕込み」では、その奥深さに着々とのめりこんでいます。

「仕込み」と言いましたが、私としては「実験」に近い感覚があります。ビールは基本麦芽、ホップ、酵母、水からつくられ、さらに副原料としてフルーツや、ときにカキ、鰹節などの海産物も入れることがあります。

これらの量、種類、タイミング、煮沸する時間などによって無数のスタイルが生まれるため、少しでもおいしいものを造れるようにトライ&エラーを繰り返します。そして最後にそのビールに合った名前を付ける(名前を先につけそのイメージに近いものを造ることもあります)。

ビールを造ることは簡単でも、理想のビールとのギャップを小さくすることは本当に大変なことだと心底感じています。「自由」であるビールを「自由」に醸造できるようになるため、スキルと経験を身に着けたいと思います。

ブルワリー勤務の1週間のスケジュール

ブルワリー勤務というとほとんど工場にこもっていると思われる方もおられるかと思いますが、マイクロブルワリーの場合はそんなこともありません。

あくまでT.T BREWERYに勤務する私の場合ですが、ビール醸造は週2回、そのほかは店舗勤務をさせていただいています。

店舗勤務をする間に、実際に醸造したビールをお客様に飲んでいただき、感想を聞くことができるのはとても勉強になりますし、何よりとても楽しいです。

ほかに、ホップやフルーツの農業、イベントへの出店などをするブルワリーもあります。

ブルワリー開業への道・3か月目

6月にはブルワリー開業を目指すルートの一つでもあるビール塾に行ってきます。そのことも紹介できたらと思います。

※編集部より
以下、関連ページでは、NUMBER NINE BREWERY(ナンバーナインブルワリー)ブリューマスターの齋藤健吾さんがブルワーになった経緯も記事化しています。ぜひ合わせてご覧ください。

【関連ページ】旅が街を変える、横浜でオランダ発のビアバイクが走る理由<前編>

【関連ページ】T.T BREWERY

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宗清 航大

1997年生まれ。東京都町田市出身。2025年にビールの醸造所設立を目指し4月から川崎市のT.T BREWERYで修行中。サウナとビールをこよなく愛す。新米ブルワー(ビール職人)兼ビール好き、両方の立場からビールの魅力や造り手の思いを伝えていけたらと思います。noteでは「ブルワリー設立の軌跡」を執筆中。