EU（欧州連合）は、EU食材を紹介するイベント「Enjoy EU Food～ EU Summer Village～EU食材と日本食材のパーフェクト・マッチ！」を、2022年7月1日～10日の10日間、東京・二子玉川ライズで開催しています。
イベント期間中の週末（金～日曜日）には人気の料理家による「クッキング・ワークショップ」が企画され、EU食材と日本食材を組み合わせたメニューの調理デモンストレーションが観覧できます（予約制、当日券あり）。
今回は、ソムリエ資格を持つ料理家・川上ミホさんのワークショップに参加。EUの食材を使ったメニューとビールのペアリングのレクチャーを受けてきました。どんなメニューにどんなスタイルのビールを合わせたのか？ レシピや調理方法、ビールの味変ワザまで、レポートします！
ヨーロッパの食材を紹介する、EU Summer Village開催！
「Enjoy EU Food～ EU Summer Village～EU食材と日本食材のパーフェクト・マッチ！」（EU Summer Village）の「クッキング・ワークショップ」に登壇する料理家の1人、川上ミホさんは、東京とイタリアのレストランで料理人やソムリエの経験を積んで独立。食のスペシャリストとしてメディアでの発信や商品開発、レストランプロデュースなど活動の場を広げています。
ソムリエでもある川上さんは、飲んだお酒をヒントに料理を考案することも多いとか。そんな川上さんがワークショップでレクチャーしてくれたのは、おつまみにぴったりの春巻きのレシピでした。
しょっぱい系と甘い系、欧州チーズを使った2種類のスティック春巻き
川上さんは、しょっぱい系と甘い系2種類のスティック春巻きを披露。どちらも欧州のチーズを使っています。
1つ目はオランダのゴーダチーズとアスパラの春巻き。お肉を使った春巻きのレシピはよくありますが、「サバは手ごろな価格で栄養価も高く、焼き魚として食べるだけじゃもったいない」（川上さん）と、焼いてほぐした塩サバを具にします。熟成して旨みが増したゴーダチーズは青魚の魚臭さをマスキングしてくれて、調味料的な役割も果たしてくれるそう。
2つ目は、ちょっと甘い系。りんごをベースに、“マジュン”というルーマニアの果実ペーストと、モッツアレラチーズに似たドイツのセミハードチーズ、ステッペンチーズを具にした春巻きです。“マジュン”は砂糖等の添加物を一切使わずに果実を煮詰めて作られる濃厚なペーストで、今回はプルーンを使ったマジュン・ド・プルーン トポロヴェニを使用します。
材料は？欧州の食材と国産食材をマッチング
では、材料を詳しく見ていきましょう。
「グリーンアスパラガスとゴーダチーズの春巻き」
材料（2名分）
・ゴーダチーズ（オランダ産【PGI】）…6グラム
・グリーンアスパラガス…2本（固い皮をむき、塩茹でして、春巻きの皮のサイズより少し短く切る）
・塩サバ…30グラム（加熱してしっかり火を通してから、皮と骨を外して軽くほぐしておく）
・あさつき…少々
・春巻きの皮…2枚サバは、水煮やしょうゆ煮のサバの缶詰を使っても（水気をしっかり切って！）、アジやツナに代えても可。あさつきは長ねぎでも代用できます。
「ステッペンチーズとりんご、マジュン・ド・プルーン トポロヴェニの春巻き」
材料（2名分）
・ステッペンチーズ（ドイツ産）…16～20グラム
・マジュン・ド・プルーン トポロヴェニ（ルーマニア産【PGI】）…20グラム
・りんご…20グラム
・タラゴンの葉…6～8枚
・春巻きの皮…2枚りんごの代わりに、まだ若くて果肉が固いモモや、熟れすぎたモモ、洋ナシ、イチジクなどもおすすめ。お子さんのおやつならバナナでも。タラゴンの葉が手に入らない場合はミントの葉でもOK。
レシピの上では特に指定はありませんが、ワークショップ当日、2種の春巻きに使うチーズは巻きやすいように細長く切ってありました。りんごも細切りに。
※PGIとはProtected Geographical Indication、「地理的表示保護」のこと。EUの品質認証制度で、地域と製品名の特定の関係を認定。生産段階のうち少なくとも1つが当該地域で行われています。
調理スタート！シンプルに包んで、揚げる！
調理工程は2種類の春巻きいずれも同じです。
❶春巻きの皮を1枚ずつはがし、3方の端に「コの字」型に水を塗ります。
❷春巻きの皮の、水を塗っていない1辺の側に、それぞれの具をのせます。
❸具をしっかりと巻いて、端を押さえて閉じます。
❹190～200度に熱した油（分量外）で皮がカリッとキツネ色になるまで揚げます。
合わせたのは定番のピルスナー、ビールの味変アイデアも！
「グリーンアスパラガスとゴーダチーズの春巻き」に合うお酒として川上さんが選んだのは、定番のピルスナー。ピルスナーは、日本の大手ビール会社が製造しているビールの大半が当てはまる、ポピュラーなビアスタイル。
「サバやあさつきは少しクセがあって、白ワインよりもビールに合うんです。青魚と白ワインだと生臭さが立ってちょっと難しい場合があるんですが、ビールだと、しっかりコクと苦味があるので魚の匂いに負けずにおいしさを引き立ててくれます」（川上さん）
「ステッペンチーズとりんご、マジュン・ド・プルーン トポロヴェニの春巻き」には、味変したピルスナーをペアリング！ PGI認証を受けているフランス中東部ディジョン産のカシスのリキュール、クレーム・ド・カシス・ド・ディジョンをプラスして、カシスビールに。プルーンとりんごの自然な甘さと酸味がある春巻きにカシスリキュールの風味が合います。
今回のペアリングの参考銘柄としては、ビールは、ピルスナーの元祖・チェコの「ピルスナーウルケル」が推し。最近では缶でも販売されスーパーやコンビニでも手に入るようになりました。クレーム・ド・カシス・ド・ディジョンは、レリティエ・ギュイヨ社の商品がネット通販等で比較的手に入れやすいようです。
皮はサクッと、チーズがトローリ！クラフトビールを楽しむパーティにも◎
「春巻きのレシピはありきたりになってしまいがちですが、そこにヨーロッパの食材を足すことで、いつもと違うメニューができ上がります」と川上さん。
「お客様が来るときは具を包んだ状態まで仕込んでおいて、到着する時間に合わせて揚げて、お酒と一緒にお出しするとすごく喜ばれますよ！」（川上さん）
「EU Summer Village」は、2022年7月10日まで開催中。川上さんの「クッキング・ワークショップ」は、最終日7月10日にも行われます（今回紹介しているものとは別のメニューを紹介）。事前登録枠は満席となっていますが、当日券も少数配布される予定。詳しくは、ワークショップ事前登録ページをチェックしてください！
【「Enjoy EU Food～ EU Summer Village～EU食材と日本食材のパーフェクト・マッチ！」開催概要】
開催期間： 2022年7月1日（金）～10日（日）11時～19時
会場：二子玉川ライズ ガレリア（東京都世田谷区玉川 2-21-1）
※入場無料、事前登録不要（クッキング・ワークショップは事前の登録が必要、当日券あり）
内容：EU食材と日本の食材を組み合わせたメニューの無料試食を毎日日替わりで30種類提供。EU27カ国の食材の高品質・本物・安全性・持続可能性をより深く理解できる展示や、暗号探し・ AR フォトフレーム撮影・ぬり絵などお子様でも楽しめる参加型アクティビティもあります。
クッキング・ワークショップ：7月1日～3日、7月8日～10日、料理家5名によるワークショップを開催、各セッション15名定員（無料。7月6日現在事前予約枠は満席）。当日券は朝11時から配布。
タイムテーブルや詳しい内容はこちら（Peatix）
https://euperfectmatch-summer.peatix.com
【関連サイト】
EUパーフェクト・マッチ！公式キャンペーンサイト
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